振替加算の支給漏れは約10万6千人・598億円(2017年判明) ── 「申請しないともらえない」年金制度を公的資料から整理
株式会社Mycatが運営する「年金チェッカー」(https://nenkin.xyz)は、厚生労働省・日本年金機構が公表している資料をもとに、申請主義に起因する年金の受給漏れについて整理した解説記事を公開した。本記事は公表資料の引用・整理であり、当社独自の調査によるものではない。
日本の年金制度の多くは「申請主義」を採用しており、受給権があっても本人が申請しなければ支給されない。特に以下の制度で請求漏れが指摘されている。
振替加算:2017年に約10万6千人の支給漏れが判明
振替加算は、加給年金の対象だった配偶者が65歳に達した際に、本人の老齢基礎年金に加算される制度である。2017年9月13日、厚生労働省は日本年金機構の事務処理ミス・システム不備により約10万6千人への振替加算の支給漏れがあり、総額約598億円の未払いが生じていたと公表した(出典:厚生労働省 2017年9月13日公表資料)。これは同年の総点検で判明した累計の件数であり、毎年発生している件数ではない。
加給年金:対象者の認知不足
厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(出典:厚生労働省 厚生年金保険・国民年金事業年報)によると、厚生年金の受給権者のうち加給年金額が加算されている割合は、対象条件を満たすと推定される層に比べて低い水準にとどまっている。年齢差のある夫婦で、年上の配偶者が厚生年金の被保険者期間20年以上という条件を満たしていても、申請に至っていないケースが含まれている。
年金生活者支援給付金:未申請率の課題
年金生活者支援給付金は2019年10月の消費税増税に伴い創設された制度で、所得が一定基準以下の年金受給者に月額最大5,310円が支給される。対象者には日本年金機構から案内が送付されるが、書類の返送が必要であり、未返送のまま受給に至っていない層が存在する。
年金チェッカーでは、これら7制度の受給可能性を約2分で一括診断し、申請主義の壁を低くすることを目指している。
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